新入社員採用を通した会社としての次のステップ

■新入社員という社内の大イベント

我が社には来年から4名の新入社員が入社する予定だ。

僕が入社した2014年は僕を含めて2名。
2015が1名、2016年は2名と考えると、徐々にではあるが新卒者には認知され始めている様子が実感できる。

企業の成長が垣間見れる点でもあり、これは喜ばしい。
 
 

■新入社員の入社後の定着状況

一方、入社はするものの、結果的に退職する社員も少なくない。

2014年入社の僕の同期は2年目で退職。

2015年入社の後輩1名は在籍中。

2016年入社の後輩1名は今年の3月で退職。他1名も退職届が提出され上層部で審議中。

比較要素が少ないので性格とは言えないが、単純に40-60%は退職していることとなる。

端的に言えば、折角入社したにも関わらず定着していない状況だ。

■定着しない原因


退職=定着しない理由は各位によってさまざまだ。

・もともと公務員志望であったが落ちてしまったため、意図せずに入社したが、やっぱり公務員になりたい
・入社前に言われていた条件とあまりに状況が乖離しており、仕事が続けられるか不安になった
・上司との折り合いが悪く、続けられそうもなくなった

上記のように新卒者や社内環境等々考えられるが、根本的には以下に集約されると考えている。
 
 
①経営者の採用判断の誤り

前述の公務員志望の例は顕著だが、本当に会社に残って貰える人材の見極めが足りていないからこそ新卒者が定着しないとも言える。

極端に言うと、来るもの拒まずはいいのだが、結果的に定着という視点までは見切れていない。
 
 
②経営者と管理職の新入社員に対する考え方の乖離

あんまり他社ではないと思うが、僕の働いている会社では新入社員の採用決定権は社長だ。

もちろん面接では、各課、各部の長が面接を受け、採用すべきだとか入社を見送るべきだとか意見も経営層に挙げる。

しかし、その実態は社長の鶴の一声で決定されてしまう。

社長と各部課長の意見が一致すれば問題は発生しないが、現状は乖離が生じてしまっている。

結局社長の鶴の一声で入社が決まり、意見が一致しなかった部課長はある意味押し付けられた形になる。

これでは部課長は面白くない。
 
 
③管理職の新入社員に対する教育意識の低さ

社長がどんな新卒社員を連れてこようと、部課の意見が反映されず新卒社員が配属されても、それでも部課長は新卒社員を活かす必要がある。

限られた資源の中で最大限のパフォーマンスを出すことが、会社にとっての最適解であるし、部課長の責任でもあるからだ。

一方、わが社の管理職は一部を除いて大多数が現場上がりで、先輩の背中を見て勝手に学べ、のような方針のメンツが多い。

これはある側面では正しいのだが、正直現代の新卒社員に対しては通用しない。

穿った見方をするならば、自らの過去を否定したくないがためにわざと教えないような教育方針をとっているのではないかとも思える。

もちろん、単純にHOWTOを知らないだけなのかもしれないけど、それでも管理職であるならば、人材の育成にも趣を置くべきだ。

■中小企業における新卒採用のフェーズ


零細企業と比較すれば新卒社員が入社する時点でわが社は恵まれている。

その意味では、最初の「新卒者を採用する」ステップは超えることが出来た点で評価できる。

次のステップとしては、「定着率を上げる」ことが、長く会社を維持するために必要な視点ではないだろうか。

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