建設コンサルタントと残業時間【地方の建設コンサルタント】

切っても切り離せない業務量と残業時間の関係


建設コンサルタントはいわゆる建設業界として認識されている。

そして、建設業界は残業という言葉から無縁とは言えない関係性となる。

今回は地方の建設コンサルタントにおける業務量と残業時間の関係について解説しよう。
また、あまりきれいごと書いても実態に即さないため、残業時間については正直な時間を書いていく。


地方の建設コンサルタントには仕事の波がある


結論的に言えば、地方の建設コンサルタントの場合、業務量に比例して残業時間も増加する相関関係がある。

そして、この業務量は年間、特定の時期において変動がある。
なぜか。

これは、発注者の年度替わりや予算消化に合わせて業務の納期が設定されることが多いことに起因する。
当たり前と言えば当たり前だが、発注者の状況によって、地方の建設コンサルタントは納期を規定されるのだ。

今回は以下の3ツの時期に分けて見た。

①閑散期…4~9月
②繁忙期前半…10~12月
③繁忙期後半…1~3月

具体的にどんな時期があるかを以下で見ていこう。


閑散期(4~9月)


この時期の発注者は、自治体によっても異なるが、予算編成の時期が多い。
つまり、予算の組み立てを行っているため、具体的な業務の量が比較的少ない時期だ。

会社としては、研修などによる社員のスキルアップ、社内旅行などによる社員の慰労、会社の体制構築や設備投資など、次の繁忙期や将来に向けた投資など、仕込みの時期ともいえる。

この時期の地方の建設コンサルタントは残業時間もそれほど多くない。
人にもよるが、実感値としては25時間/月ぐらい。
日当たりに直すと、残業1時間/月程度、9時間労働。
この程度だと、よほどのことがない限り休日出勤もない。

長いか短いかは人の感じ方によるので、絶対的な評価はここでは行わないが、地方の建設コンサルタントのこの時期で言えば、想定的に少ない時期となる。


繁忙期前半(10~12月)


この時期の発注者は、予算編成が終わり、事案について議会を通過した業務が徐々に発注される。
そのため、徐々に業務が増加してくる。
この時期に業務量がほぼ固まるといってもよい。

また、この時期に発注された業務は、当該時期内で完結することはなく、繁忙期後半が納期となることが多い。
複数の業務が繁忙期後半に集中するため、以降で説明する繁忙期後半にはとにかく忙しくなる。

さて、この時期の建設コンサルタントはというと、徐々に忙しくなってくる。
時間で言えば、30~60時間と段々と残業時間が伸びてくる。
日当たりに直すと、残業2~3時間/日程度、一日10時間労働。
場合によっては休日出勤も発生する時期となってくる。


繁忙期後半(1~3月)


この時期になると、発注者は来年度の予算編成の組み立てを見通していたりする。
そのため、新規案件はそれほど出てこない。
代わりに彼らは受注者である建設コンサルタントの成果品をいまかいまかと待ち構えている。

地方の建設コンサルタントは、この時期最も忙しい時期を迎える。
まさに繁忙期の名にふさわしい時期となる。
残業時間は60~100時間程度になる。
休日を死守するなら、日あたりでは残業3~4時間程度、一日当たり12時間労働。
休日出勤も当然の如く発生する。

業務が上手く回せず、納期ギリギリになったりする場合、納期の前日は徹夜なんてこともある。
僕も2,3年目はスケジュールの立て方が下手で納期前日は徹夜ってこともあった。
今はだいぶ慣れてきたので徹夜になる仕事はしなくなってきた。

残業時間を減らす取り組みを先ずは自分から

以上、地方の建設コンサルタントの業務の時期を解説してみた。
各時期と残業時間をまとめると以下の通りだ。

①閑散期…4~9月…残業30時間
②繁忙期前半…10~12月…残業60時間
③繁忙期後半…1~3月…残業100時間

この数字を見て、あなたはどう感じただろうか。
全体的に長い過ぎる、と思うだろうか。
若しくは、メリハリがあると感じるだろうか。

僕としては、繁忙期はやはり残業時間が長すぎるな…という印象を持っている。

業務量は自分でコントロールすることはできないのが常だ。
だから、自身による工夫で残業時間を減らすことが必要となる。

パートさんに仕事を依頼する
EXCELの計算式をマクロを組んで自動化する
分からないことは最低限調べつつも、上司や先輩に聞いて探索時間を減少させる

などなど、自分のまわりだけでも残業時間を減らす手立ては結構あるものだ。

残念ながら、建設業界は残業が当たり前という認識が蔓延っている。
しかしながら、残業時間が長いことが当たり前と思って慣れてはいけない、と僕は強く感じている。

残業時間に留まらないが、現状に課題があると感じられ、改善しようとする意識が、現代の建設コンサルタントには求められるのではないだろうか。

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