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11月, 2018の投稿を表示しています

仕事で精神崩壊しそうになった社会人5年目の僕が実施した4つの行動 その1

■労働環境は社員によって変えられるか サラリーマンにとって働く環境=労働環境は、働きやすさに直結する重要なファクターである。 ここがおざなりになると、たとえ給与や人間関係が良好でも働くことが困難になる。 今回労働環境について書き連ねたい。 ■とある業界の闇 その日、就業時間が過ぎ、一時間程度残業を行い帰ろうとしたときである。 上司「急ぎの案件が入っちゃって…ちょっと今日残れるかな…」 上司は申し訳なさそうに話してきた。 それは、数件以上前に納品したが、不幸か幸か会計検査に当たり、役所から検査に耐えうる資料の作成を依頼(=強要)され、当社で対応せざるを得なくなった案件だ。 しかも、明日朝までにその資料を提出しろ、と言う(この時点で役所の責任能力のなさと無茶ぶりという業界の悪習慣が露呈している)。 僕が所属している部で僕は若手の一人であり、5年目でそれなりに仕事も覚えてきたため、客観的に見ても重宝されやすく、応援に駆り出され易い。 ここ2週間は正直自分の仕事をが出来ていなかった。 具体的に言えば、 他人の応援に自分の業務時間の50%弱は割かれていた。 自身の担当の業務が切羽詰まっていないとはいえ、ちょっとおかしいと思っていた矢先のことである。 とはいえ、急ぎの案件だったこともあり、応援に入った。 終了したのはAM5時。 不思議と眠くはなかったし、多少の貢献感や変な優越感もあった。 また、残業代が出るからいいか、とたかを括りながら、 数時間の睡眠を貪るためにベットに寝入るのだった。 ■とある会社の闇 次の日は通常出社。当然ながら、ほぼ徹夜でまともな仕事ができるわけない。 が、この日は別の上司の応援を頼まれた。 これも当日中に終わらせなければいけないという。 寧ろ応援内容はパートさんでも十分に対応可能な内容だ。 だが、昼を過ぎても、夕方を過ぎても、応援作業に入っていても、その上司は一向にどこで終わりか全く伝えてこない。 金曜日で社員が帰っていく中、上司の案件をなぜか僕一人で対応している。 前日ほぼ徹夜の精神状態だったとはいえ、これまで他人への応援を嬉々として対応してきた僕は、この時ばかりは考えが違った。 今まで5年間仕事をしてきた中で、初めて精神が崩壊しそうになる感覚を味わった。

1年目の仕事-その1【地方の建設コンサルタント】

【地方の建設コンサルタントの1年目】 もし、あなたが 地方の建設コンサルタントに就職する予定がある方 地方の建設コンサルタントはどんな働き方をしているのかを知りたい方 であれば、この投稿を勧めたい。 僕は地方の建設コンサルタントの設計部に新卒で入社・配属され、現在も設計部の部員として5年目を迎える。 その意味では、一定の重みのある、実体験に基づいた話ができると考えている。 その1年目をこの投稿では綴っていこう。 この投稿内容がすべての地方の建設コンサルタントが当てはまるわけではないことは重々承知だ。 一方、他社がこの内容から大きく解離することもないのではないとも考えている。 以上を念頭に置いたうえで読み進めていただければ幸いだ。 【4月前半:研修】 4月に入社した僕は、唯一の同期である男性と社外の研修へ参加させられた。 マナーや電話応対のような、社会人としての教養を身に付ける新人研修だ。 僕たちのころは2週間であり、社会人としてのマナーを身に付ける以外にも、ロジカルシンキングやプレゼンテーションの実践など充実した研修だった。 後輩の中には3日間で新人研修が完了した者もいたため、参加する研修によってここは大きく異なる所だろう。 さて、新旧社員が研修から戻るとどうなるか。 即該当する部署に配属される。 比喩でもなんでもない。即、前線に配置される。 社内の部署が何を行っているか、自分の部署とどのような関係性があるか等を学ぶ機会となる社内研修はないと考えて貰ってよい。 会社としてはもちろんいきなり現場に投入するのは気が引けるため、新入社員に徐々に慣れていけるよう、社内研修を実施したい思いがある。 一方、前線である現場は、社員の育成よりも目先の業務でいっぱいいっぱいなことが多く、社内研修を行うリソースを割けない場合が多い。 また、 現場サイドの管理者が社内研修の必要性に対して理解が薄い ことも往々にしてよくあるケースだ。 その意味では、地方の建設コンサルタントは、新入社員に対して 必要最低限の研修は整えている が、以降は特に 教育制度を構築しているわけではない 、と言える。 【4月後半~5月:現場、CAD操作】 上記でも書いた通り、社外研修が終われば、新入社

大手と地方の建設コンサルタントの違い(発注者、業務内容)【地方の建設コンサルタント】

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【建設コンサルタントを比較してみる パート2】 前回の投稿に引き続き、建設コンサルタントを以下の二つに分けてそれぞれの特徴や様々な視点で比較していこう。 ①大手建設コンサルタント ②地方建設コンサルタント 振り返りとして、①大手建設コンサルタントは 様々な分野から集まった技術者集団 技術開発のリーディングカンパニー といえる。 大して②地方建設コンサルタントは いわゆる中小企業 地場に根を張り、ローカルをよく知っているため発注者に頼られやすい が特徴だ。 前回は ①規模 ②勤務地 を解説したので、引き続き ③発注者 ④業務内容 を解説していこう。 以下、比較表も再掲する。 【発注者】 ①大手建設コンサルタントと②地方建設コンサルタントでは、発注者(=仕事を出す組織や団体)も異なる。 ①大手建設コンサルタントは、その組織力、研究開発能力の高さから、発注者の規模も大きくなりやすい。 国の省庁(国土交通省、経済産業省、環境省等) 、 都道府県 がその典型だ。 海外業務に強い大手建設コンサルタントの場合、 JICA(日本国際機構) や、 海外政府 が該当する。 ②地方の建設コンサルタントの発注者は、その規模から 都道府県や市町村 が主となる。 地方の建設コンサルタントでも、極めて珍しく、尖った領域、強みを持っている場合、省庁やJICAもあり得なくはない。 が、一般論として地方の建設コンサルタントは、 地場に根付く特性から、発注者も地場になる。 【業務内容】 これまで解説してきた項目と比較して、この業務内容が最も大きく異なる点だろう。 端的言えば、 大手建設コンサルタントは 川上の領域 地方建設コンサルタントは 川下の領域 のように分かれる。 もう少し詳しく解説しよう。 建設コンサルタントの業務内容は、一つの事業で見ても以下の大きな流れの中にある。 ①基本構想 ②基本計画 ③基本設計 ④実施設計 それぞれの言葉が分からなくても問題ない。 ここで伝えたいことは、 上に行くほど抽象度が高く 、実現可能性が高いか検討する 川上の領域 があり 下に行くほど具体性が高く 、工事が可能な成果を提供する 川下の領域 が

大手と地方の建設コンサルタントの違い(特徴、規模、勤務地)【地方の建設コンサルタント】

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【建設コンサルタントを比較してみる パート1】 この投稿では、建設コンサルタントを以下の二つに分けてそれぞれの特徴や様々な視点で比較してみる。 ①大手建設コンサルタント ②地方建設コンサルタント 【大手建設コンサルタントの特徴】 大手企業の建設コンサルタントでよく挙がるのは以下の企業だ。 日本工営 建設技術研究所 オリエンタルコンサルタンツ パシフィックコンサルタンツ 国際航業 参考は以下の通り。 https://www.decn.co.jp/?p=97688 このほか、橋梁に強みのある長大、水関係に特化している日水コン等尖った技術を保有する企業もある。 大手企業の建設コンサルタントにも得手不得手があるが、基本的に、 自社内で多くの分野に対応できる技術者が集積している と考えて貰ってよい。 また、開発部門を保有している企業もあるため、 業界の技術開発をリーディングしている 側面もある。 【地方建設コンサルタントの特徴】 一方、地方建設コンサルタントは、地方に数多と存在している。 多くの地方建設コンサルタントは小規模だ。そのため、 地方建設コンサルタントは中小企業と同義 と捉えてみるとわかりやすいかもしれない。 技術で言えばどうしても大手には劣ってしまう一方、地方建設コンサルタントは、地場に根付いた企業であり、地場の事情をよく知っていることから、 地元の発注者にとって相談しやすく、頼りやすい存在 と言える。 【建設コンサルタント比較表】 建設コンサルタントの比較はいろいろな切り口があるが、今回は差異が出やすい4項目で分けてみた。 ①規模 ②勤務地 ③発注者 ④業務内容 上記の項目で分けると、僕の考えでは以下のようになる。 各項目でも話は結構掘り下げられるが、今回は①規模と②勤務地に絞って説明していこう。 【規模】 大手建設コンサルタントは、大手というだけあり、 数百人規模が当たり前 だ。 特に上記挙げた5社は、 1000名超 とこの業界ではトップクラスの従業員数だ。 地方建設コンサルタントの場合は 千差万別 だ。 個人で行っている会社もあれば、従業員数が100名程度いる会社もある。 因みに、一地方で従業員数が100名程度いれば、その地方では大規模と

建設コンサルタントの具体的な仕事【地方の建設コンサルタント】

【建設コンサルタントってじゃあ何やるの?】 あって当たり前、けどなければ人間的な生活の営みが確保できなくなる。 まさに社会の基盤であるインフラ。 そんなインフラを扱う建設コンサルタントは、何をやるのか。 正直、この答えは一言で表せない。 なぜなら、 建設コンサルタントの領域はあまりに多岐にわたる からだ。 それでも、ある程度の分類は可能だ。 大まかには以下の通り。 ①調査 ②設計 ③施工 ④維持管理 ここでは、橋梁を例に挙げよう。 【①調査…そもそも橋梁、架けれるの?】 橋梁を架けることで生活の利便性は上がる。 一方、 橋梁を架けたいといっても、本当に建設できるかは分からない。 例えば、土地の所有状況的に、そもそも建設することが可能か。 例えば、土質の状況から、橋梁を架けることに適している場所か。 例えば、周辺環境に貴重な自然や生態系がないか、建設することで脅かされないか。 例えば、どの程度の交通量が見込まれるか。 このように、橋梁を架ける前に、本当に建設していいのか、建設できる敷地なのかを事業者としては知る必要がある。 このため、建設可能性を明らかにするために、先ず 調査 が行われる。 【②設計…どんな橋を架けるの?】 ①調査の結果、橋梁が建設可能と判断されると、具体的にどんな橋梁にするかの検討に入る。 これが 設計 である。 設計の内容はいろいろあるが、 工事用図書の作成 が基本。 このとき、様々な視点で検討を行う。 構造では、どの程度に交通量でどの程度、何年維持できるようにするか。 経済性では、様々な種類の構造や橋を架けるルートによって、費用対効果が大きくなるか。 施工性では、施工のしやすさや工期の短縮、道路を占用する方法を考慮する。 検討項目は多岐にわたることが多く、クライアントと打ち合わせを多く重ねる。 【③施工…実際に橋梁を建設する】 ②設計が終了した次の段階は実際に設計を元に橋梁を建設する。 この段階は③施工となる。 ここでは、施工会社が主導するため、建設コンサルタントは余り出てこない。 【④維持管理…どうやったら橋梁を長く利用できるか】

建設コンサルタントってなんだ?【地方の建設コンサルタント】

【建設コンサルタントって?】 「建設コンサルタントって何しているか知っている」 と、聞かれたらあなたは答えられるだろうか。 分からないあなたは、安心していい。一般的な感性をお持ちだ。 知っているあなたは、なかなかマニアックだ。よく研究されている。 建設コンサルタントに就職する直前の僕は、いやはやさっぱり答えられなかった。 企業研究を十分にやっている新卒の方々には釈迦に説法かもしれないが、 ここでは建設コンサルタントってなんだ、を解説する。 【建設コンサルタント=インフラ全般の相談事にのるパートナー】 先に結論を上げると、上記の通りだ。 建設コンサルタントを僕自身の言葉に意訳すると、このようになる。 建設コンサルタント業界の最大手である 日本工営 では、以下のように解説している。 顧客の要請を受け、社会資本を整備するうえでの真の課題は何かを掴み、第三者目線で各工程において実現に向けての最適解を導き出し、その地域の発展に貢献するのが建設コンサルタントです。 https://www.n-koei.co.jp/profile/consultant/ 日本工営に次ぐ大手建設コンサルタントである パシフィックコンサルタンツ は、以下の通り。 建設コンサルタントは、社会インフラサービスを、「計画+調査+設計+管理」の側面からプロデュースする仕事です https://www.pacific.co.jp/service/about/  建設コンサルタントで構成される 建設コンサルタンツ協会 では以下の通り。 建設コンサルタントは事業者を支援する従来の役割に加えて、近い将来、社会的合意形成や事業執行のマネジメントを事業者に代わって担当する役割や第三者の立場で設計審査や施工監理を実施する役割を担う https://www.jcca.or.jp/work/introduction/act.html 【インフラって?】 インフラ全般というと、一体何を指すか。 道路、橋梁、上水道、下水道、港湾、河川、ダム、砂防、ため池、トンネル… あなたの身の回りに存在するこのような施設を指す。 これらは存在してあまりに当たり前で、日常的に意識していない施設だろう。

シリーズのはじめに【地方の建設コンサルタント】

【地方の建設コンサルタントシリーズ】 この投稿はシリーズとして記録していく。 【対象】 このシリーズは以下の方たちに向けて書いていきたい。 ・これから地方の建設コンサルタントとして入社する方 ・若しくは地方の建設コンサルタントとして働こうとしている方 ・建設コンサルタントってよくわからないけど知りたい方 【目的】 これからこの業界を志望する方々に、地方の建設コンサルタントの実態を知ってほしい これがこのシリーズの目的だ。 僕は建設コンサルタントとして2013年4月に就職し、5年目になる。 もう新人ではなく、若手の枠に入りつつ僕が、 5年目の今だからこそ、これまでの経験をそれなりの実感値をもって伝えられる と考えている。 【託言】 この投稿は、一地方の建設コンサルタントの視点に過ぎないので、 すべての地方の建設コンサルタントはこんな状況かは分からない。 一方で、 これはまぎれもなく存在する 、ある地方の建設コンサルタントである。 故に、ここに書かれていることは どこでも必ずあるわけではないが、絶対ないわけでもない。 それなりにあるものだと理解していただければありがたい。